ヒューマン

100文字物語

心の鍵

心の鍵 君が、何を考えてるのか。 君は僕を、どう思っているのか。 知りたい。 見たい。 君の心の鍵を、僕に下さい。 君は、僕の顔を覗き込む。 その目が、 「とっくに渡してるよ?」 と微笑んだ。 著:リチャード三太郎 ...
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見えない君

見えない君 外を歩けば、少し後ろを同じスピードでついてくる足音が聞こえる。 家の中にいる時は、私の部屋の中を歩き回る足音が聞こえる。 これは、いつから始まったのだったかな。 君は、ずっと私の近くにいるね。 ねぇ、君は誰? 著...
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はるうらら

はるうらら 朝起床すると、朝の日差しは温かく感じ、窓から見える桜は咲きほこり、 その下の地面から、つくしはひょっこりと顔を出す。 そんな最中、ポカポカとするベランダで、うつらうつらと船をこぐ。 ああ、はるうらら……。 著:こん...
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帰り道

帰り道 意識がぼんやりとする。一緒にいる友達の話も頭に入らない。 つかれているのかな。曖昧な意識の中で足を進めていると、友達が僕の腕を掴んだ。 「ちょっと待って」 顔を上げると、赤信号の横断歩道が目の前にあった。 著:淡月雪乃...
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いたずら

いたずら 電柱に花を置いてみた。 すると道行く人が勘違いをして、そこに花を供えるようになった。 可笑しくて笑っていると、ある日の夜。 夢で見知らぬ少女がお礼を言ってくる。 朝、起きると部屋の隅に、少女の霊が佇んでいた。 著:...
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死期

死期 コンビニの自動ドアが、反応しない。 知人に、気づかれにくい。 そして夢に死んだ祖母が出てきては、迎えに来たよと言われてしまう。 ある日、目覚めたら自分は立っていた。 ベッドを見れば、息を引き取った自分がいた。 著:相枝...
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亡き人の恋

亡き人の恋 僕は部屋の整理をしていた。高校生時代の思い出たくさんがあった すると、高校のブレザーに紙切れが入ってた。 幼馴染からみたいだ 読むと僕が好きだって書いてた。 死んだ幼馴染の手紙。僕は泣いた。 著:白石こゆぎ ...
100文字物語

魂 ペットのハムスターが死んだ。 夜、寝つけないでいると、ぼんやり明るい天井の隅に目を止める。 窓の外から月明かりが差し込んでいるからだな。 そう思って見つめていたら、 丸い光は、くるくるまわって、ふっと消えた。 著:相枝静...
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