血濡れの顔

血濡れの顔

写真に映る自分の顔が、きらい。
だから写真の顔にカッターで傷をつけていく。
広いおでこがいや。ぐさり。
そばかすのある頬がいや。ぐさり。
分厚い唇も、細い目も……あれ?
顔を触ると、ぽたぽたと滴るこれは……血?

著:相枝静花

濃密な100字

皆さん、気づきました?これ、100字なんですよ。

「ぐさり」という単純な効果音が十分すぎるほどの痛々しさを表現し、自分のコンプレックスである部分を語っていくことで「カッターで傷をつけていく」ことへの納得感を表現しているように思えます。

たった100字の中で、ここまで濃密に「血濡れの顔」を表現することができる技術。驚きです。

ただ、痛いのは嫌!!